患者さまから本のプレゼントを頂きました。
「怒らないこと２」（役立つ初期仏教法話１１・アルボムッレ・スマナサーラ著）という本です。
実は当院の本棚に「怒らないこと」があって、頂いた本は続編になります。
「怒らないこと」もとても面白いのですが、頂いた「２」は、内容がものすごく濃いです。
私が無意識に信じていた常識や固定観念が、色々と覆された気がします。
「怒ることは心にも体にも悪いことだから、怒らないようにしましょう」といった単純なお話ではなく、
生きることは苦（常に怒りがある）であり、それを認めたうえで、どう生きるか。
そういう仏教の根本的な考え方が、具体的にわかりやすく解説されています。
「幸福」「幸せ」「楽しみ」というのは妄想概念です。なぜかというと、「生きることは苦」ですから、「幸福」「楽しみ」は、本当は経験したことがないのです。
「生きることは根本的に苦に決まっているんだ」としっかりと理解できれば、妄想的な希望はぜんぶ消えるはずなのです。
自分を取り巻く環境、人間関係、自分自身も、自分の思い通りにはならないものです。
思い通りにならないから、様々な怒りの感情（イライラ、憎しみ、嫉妬なども含めて）が常に生まれます。
その怒りから逃れたくて、現実を変えようと努力します。
現実が変われば幸せになれると、希望を抱きます。
しかし、たとえ現実を変えて希望を実現しても、幸せはずっと続くわけではなく、環境も、心も、移り変わっていきます。
全ては常に移り変わるもの、無常だということを理解すれば、妄想的な希望（欲望）を抱くことが少なくなります。
そうすると、執着心がなくなって、苦＝怒りから自由になれる。
そういう生き方を目指してみてはいかがでしょうか、というのがこの本の主旨だと私は捉えています。
まあ、私の拙い感想より、実際に本を読んでくださった方が良いです(^_^;)
内容はすごく深いですが、易しい文体で、分かりやすく書かれています。
世の中によくある自己啓発的な考え方
・自己実現
・プラス思考
・思考は現実化する
・あなたのイメージが現実化する（引き寄せの法則）
そういったものとは一線を画する、といいますか、真逆の考え方といえるかもしれません。
本当に面白くて、お勧めです！
様々な示唆に富んだ本なので、私も繰り返し読んでいます。
「怒り」を「ストレス」に置き換えると、当院で提供している「ストレスを取り除く治療」にも通じるものがあるような気がします。
当院の本棚に置かせて頂いておりますので、よかったら是非ご覧ください。
（続編ではありますが、前作を読んでいなくても大丈夫です）
アマゾンでも販売されていますね。
素晴らしい本を贈ってくださったIさま、心から感謝いたします。
ありがとうございました。
【ストレスの治療】滋賀草津カイロプラクティック
院長 村岸 毅
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