めまいは耳石が原因?

草津アアルト整体院・めまいは耳石が原因?良性発作性頭位めまい症の治療方針
院長:村岸毅
院長:村岸毅

めまいと耳石について、当院の見解を書かせて頂きました。ご覧いただけると嬉しく思います。

当院には、病院・クリニックで「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」と診断された方が多く来院されています。皆さんからよくお聞きするのが、「耳石が本来の位置からずれて、三半規管に入り込んだために、めまいが起こっていると病院で言われた」というお話です。

耳石とは?

草津アアルト整体院・耳の解剖図

耳の奥(内耳)、前庭部に「耳石器」という器官があります(図を参照)。その内側に「耳石」という微細なカルシウム結晶があり、これが体や頭の動き、重力に反応して動くことで、感覚細胞が刺激され、頭の位置や動きを脳に伝えます。

耳石器は、三半規管とともに、体のバランスや平衡感覚を維持するために不可欠な器官です。

良性発作性頭位めまい症とは?

良性発作性頭位めまい症は、内耳にある三半規管の異常が原因で起こるめまいと言われています。耳石器にある耳石が、加齢や外傷などで本来の位置からずれ、三半規管内に入り込むことで、頭位の変化に伴い平衡感覚に誤差が生じて、短時間ながら強い回転性めまいが発生します。

【症状】
・頭を動かすと、数秒から1分程度の回転性のめまいが起こる
・吐き気や嘔吐を伴うこともある

また、良性発作性頭位めまい症は一般的に、女性に起こりやすいと言われています。ホルモン変動や骨密度の低下が影響して、耳石を形成するカルシウムが剥がれやすくなるためと考えられています。

本当に、耳石がずれているのか?

「耳石がずれて、めまいが起こっている」というお話を、患者さまからよく伺います。でも実は、その耳石を、MRIなどの画像で確認できるわけではありません。

耳石の大きさは、一般的に直径約3~30マイクロメートル(μm)程度とされています。1マイクロメートルは、1ミリ(mm)の1/1000の大きさです。非常に小さいので、MRIなどでは確認ができないのです。

そして、良性発作性頭位めまい症と診断されて、当院にお越しくださるのは、MRIでは異常が見つからなかった方ばかりです。つまり、病院の検査では異常が見つからない(原因が分からない)ので、もしかしたら耳石がずれているのでは? という推測で、この診断名がついている、と考えられるのですね。

めまい体操は有効か?

良性発作性頭位めまい症と診断された方は、めまい体操(耳石除去体操)の指導を受けることが多いようです。エプリー法やセモント法といったもので、頭を傾けたり、元に戻したりすることで、本来の位置からずれたり、三半規管に入り込んだりした耳石を除去しようというものです。

このような体操が有効かどうかは、私には分かりません。体操では治らなかった方々が、当院にお越しくださっている、ということになります。

耳石や耳石器、三半規管というものは、まさにミクロの世界で、極めて繊細な仕組みで成り立っています。それを、空き缶の中の小石のように、頭を傾けることでコロコロと元の位置に戻ったりするものなのかな…。とは思います。

そもそも、本当に耳石がずれているのか、それが原因なのかどうかも、知るすべはないようです。

めまいについての当院の見解

当院では、良性発作性頭位めまい症を含め、めまいの症状は、主に自律神経の乱れから起こると考えています。

自律神経は、体の調子を整えてくれる神経です。

自律神経は頭(脳)から出て、枝分かれして手足の先まで伸びていき、体の隅々に張り巡らされています。
そして、知らないうちに血液の流れ、内臓の働き、体温、免疫、睡眠の状態などをコントロールしてくれています。

自律神経が乱れると、下記のような状態になりやすくなります。

・耳の奥にある、バランスを感じるセンサー(耳石器・三半規管)の働きが悪くなる。
・血行不良から、めまいが起こりやすくなる。

ですので当院では、めまいを改善するために、自律神経の働きを正常化させるための施術をおこなっております。

もしあなたが、原因不明のめまいの症状でお悩みなら、当院が是非、お力になりたいと思います。